ちいさな花の精/詩の創作です。このところ毎日書いています。
ちいさな ちいさな 花の精
ひとり 咲いている 谷の道
どうして ここに いるんだろう
どうして だれも 来ないんだろう
ちいさな ちいさな 花の精
さびしく いつも ひとりごと
だあれも 見ては くれないなら
赤い この色は 何のため
ある日 みつばちの ご来客
花は うれしく おもてなし
あとに 花粉の おきみやげ
そうして 夏も 過ぎてゆき
やがて 残った 綿のたね
やさしく はこぶ 秋の風
山や 野原を こえてゆき
知らない 国の 土のうえ
北国の ながい 冬が過ぎ
ある日 たくさんの 人の声
ちいさな ちいさな 花の精
めざめて うれしい お花畑