耳をすませば(原作・柊あおい・宮崎駿)
ご存じ!
大ヒットしたアニメについて、詩を書いてみましたが、なぜか古文が相応しい気がして、こんな作品になりました。
耳をすませば聞こえよう
町を見下ろす高台に
客も少なく小暗(おぐら)き店
いと珍しき古き品に
ひびく妙なる古楽の音(ね)を
耳をすませば聞こえよう
図書館の書(ふみ)に描かれたる
いと不幸なる若者の
罪なく牢屋(ひとや)に繋がれて
楽器を作る鑿(のみ)のおとを
耳をすませば聞こえよう
いまだ魔法の残る国の
かしこに流れる古きしらべ
いまだ魔法の残る町の
店に流れるオルゴオルを
耳をすませば聞こえよう
とおくクレモナの工房に
なつかしき人の苦心して
ストラディヴァリにもせまるべく
作りあげたる名器の音(ね)を