【あすなろ帖】創作・趣味と読書・あの世と宗教のお話

創作は童謡と詩。趣味は音楽鑑賞や折り紙。読書は哲学・宗教・小説・コミック等々。あの世の話や、また仏教・キリスト教・神道・新宗教等々、まだまだありますが、50年近く私の学んで来た事をご紹介したく思います。2019/10/5

狼少年の歌/私の詩です

狼少年の歌といっても「ケン」ではありません。
イソップの話だったかを詩にしてみました。
記憶を辿ってみると、どうも麻原彰晃のことが頭にあって書いたものでした。彼は宗教家と称していましたが、ただの大嘘つきで、にも関わらず大学出の多くの若者に師事されていたものでした。そういう人物こそ、まことしやかな事を言うものです。
文語のバージョンも出来たので文語の練習にもなりました。
まずは口語から。

《口語》
オレは天然の嘘つきだ
これって前世のせいだろう

前世で母が死んだとき
焼き場で黒い煙をみた
じつは自分の心だった
母は善い人だったものを
なぜ薄幸に終ったのか
深く世間を恨んだが
みなしごの身におちたのさ
狼の番の仕事をえて
「狼が来た、助けて」と
大声で泣いて呼んでみたら
皆が騒いで可笑しかった
けれども嘘とすぐにバレて
それから度々叫んだが
みんながみんな無視をした
ある日おおかみに襲われて
泣いて呼んだが助けはなく
ついに命を終えたのだ
これが前世と言うわけさ

「また嘘をいう」と言うのかね
嘘つきと自称してるのに
ホントの話をするものかい
もちろん全部ほら話さ

《文語》
我れに嘘つきの悪癖あり
こは皆前世の業なるべし

たらちねの母のみまかりし日
焼き場に黒き煙の見ゆ
否やそは吾が心なりき
母はいと善き人なるを
なんぞ幸なく死にたもうや
われ深く世を恨みつるも
みなしごの身におち果てたり
狼の番に雇われしが
「あな狼ぞ狼ぞ」
大声におめき呼ばわれば
諸人騒ぐやいと可笑しき
されども嘘はつとに知れて
我れまた日々におめけども
かえりみる人もなかりけり
ある日おおかみの現われて
われ泣きて呼ぶも助けなく
ついに命を落としにけり
こを我が前世と覚えたり

「また嘘ならむ」と君は問うか
われ嘘つきと自称せしに
などてまことを語るべしや
これみな例(くだん)の作りごとぞ