「そのままでいい」は間違い
そのままでいいとか、そのままが一番いいという考え方があります。ある種の宗教によくあるものですが、これは一歩間違うと大変な事になります。そこには努力もいらないし、悪いことをしたり、悪い心を起こしたりしても、何でも構わない、懺悔も反省も必要ないという事になるでしょう。こんな考え方が間違いだとは容易に分かる筈なのに、この種の事を説く人がいます。
例えば瀬戸内寂聴氏は「みんな天国に行ける」と言っています。悪人は地獄に行くというのが本来の教えなのに、ぬけぬけとこんな妄言を吐いている。こんな人は仏教僧侶とは言い得ません。
また五木寛之氏もそうです。氏の『親鸞』を読むと、どんな悪人も救われる、念仏さえもしなくても救われるというような言がありました。みんな間違っています。ところが、こんな妄言を吐いている人たちの言が仏教の教えだと思っている人が多くいるのです。何と嘆かわしいことでしょう。(この稿、未完)