懐かしい街 遠い街//新作の詩です。毎日、何かしら書いています。
懐かしい街 遠い街
それは 何故だか 外国の
行ったこともない よその国
小さな頃から 何回も
引っ越しばかり 繰返し
なじみの 土地の 記憶もない
ふるさとらしい 場所もなく
郷愁らしい ものも ない
むしろ 私の 憧れは
空想の 中に 向けられる
遠くの 知らない 遥かな地に
何故だか いつも 惹かれてきた
海外に 行く 機会もなく
そのまま 歳を 重ねてきて
おそらく このまま 終わるだろう
遥かな 国への 憧れは
憧れのまま 終わるだろう
そうして 今は 死んだのちの
天国といい 浄土といい
また 極楽とも いう国が
日々 懐かしく 想われる
そんな 国など ありはしない
ただの 虚しい 空想だと
否定する 人も 多いけれど
私にとっては 現実に
すぐにも おもむく 国と思う
たとえ 外国に 行けなくとも
正しい 心で 生きて行けば
やがて 天国に 帰られる
何故なら 私ら 人間は
みな 天国の 住人で
そこから 降りて 来たのだから
だから 天国を 懐かしく
恋慕う 人も あるわけで
それは 特別の ことじゃない
清い 心は 天国に
そのまま 通じて いるのだし
懐かしい 街の 思い出も
実は 天国の ことであり
天の 国にも 街があり
生まれる前は そこにいて
その街のことを 覚えていて
それだからこそ なつかしくて
恋いこがれるのかも しれないのだ
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