プロポーズ/詩の創作です。このところ毎日書いています。
むかし スイス
の 山の上、
一輪の 花が 咲いてました。
日ざしの 明るい 春でした。
けだかい 一人の 若者が、
その花を 摘んでゆきました。
山の ふもとの 赤い屋根、
一人の 乙女が おりました。
優しい 乙女で ありました。
家を 訪れた 若者は、
うつくしい花を さし出して、
乙女に 愛を 告げました。
乙女は ぽっと ほおを染め、
そうして かすかに うつむいて、
それが 返事で ありました。
若葉の あおい 春でした。
そんな 小さな できごとを、
お日さまだけが 見てました。