【あすなろ帖】創作・趣味と読書・あの世と宗教のお話

創作は童謡と詩。趣味は音楽鑑賞や折り紙。読書は哲学・宗教・小説・コミック等々。あの世の話や、また仏教・キリスト教・神道・新宗教等々、まだまだありますが、50年近く私の学んで来た事をご紹介したく思います。2019/10/5

連載(第7回) 世界中で23もの受賞!今公開中の映画の中の言葉です。原作の小説から紹介します。

現在公開中の映画「世界から希望が消えたなら。」の中の言葉です。

自分には、神の正義とは何かを、世界の人々に伝える責任がある。
なぜならば、それが、自分が死の淵から復活した理由でもあり、残された人生の中で、果たさなければならない使命の一つであるからだ。
時に、自分の無力さに打ちひしがれることもある。しかし、そうであってはならない。たとえ、千里の道へ踏み出す一歩であったとしても、最初の一鍬を耕さないことには、実りは生じないのだ。
だが、今自分の目の前で起きている問題は、異なる思想・信条を持つ者同士の、数千年も続く争いだ。もし、一方の考え方に理解を示したとしても、もう一方が納得せず、抗議の声を上げる可能性も考えられる。最悪の場合は、過激派が抗議の証(あかし)として、真(まこと)を狙ったテロを起こす可能性だって十分に考えられる。そこまで想定した上で、真は覚悟をきめるように自分に言い聞かせた。
ここが私の死に場所かもしれない。
自分の身はどうなってもいい。私はこの地球上の全ての人々を愛している。
歴史が自分を何と伝えようとも、構わない。たとえ権威ある人々に認められなかったとしても、構わない。
一方通行になる可能性もあるが、自分の口を通して、全ての宗教・民族に向けて、愛の話をしよう。
それこそが、後の世の人々への、希望となるだろう。
(p.233~235)